日本は遅れている? 性教育は命の教育

 

2018.12.25
 

こんにちは。2018年も残すところあと少しですね。実は年末年始に向けてのこの雰囲気があんまり好きではないオイトギです。毎年この時期、なぜか自分でもよくわからない焦燥感と不安に駆られるのですよね。同じ理由で卒業式と入学式シーズンもすごく苦手・・・。普段あんまり意識していない年の区切りや移り変わりを感じるからでしょうかね。よく分かりませんが何となく寂しくなります。

 先日、「助産師さんを囲んでゆるく性教育について話そうの会」を紗ら+(http://chofu.love/sarasara/)で開催しました。

現実問題、性の話はタブー視されていることが多く、前々からそのこと自体が甚だ疑問だったこともあり、「いのちや性」に深く関わっている助産師の田中佳子さんにもご協力をお願いし、性教育の現状などを伺いつつ、疑問などをざっくばらんに話せる会を企画しました。

正直、私自身が性教育について正しい知識を知っているかですら疑問で、娘を持つ母としてこれではいけない、親や大人たちがまずは正しい知識を知ることが大事なのではないか、少しずつでも興味関心ある人たちと一緒に勉強できたらいいな、と思っていました。また、発達障がいの子どもは誤学習しやすいので正しい性知識を早めに教育する方が良い、という番組を見たこともあり、自分ごととして考えないといけない気持ちもあったのもきっかけです。

 ゆるりとリラックスして話せる雰囲気が良かったので、参加費無料でクローズドにし、お菓子は各自持ち寄り、お茶会形式で開催し、親として、人として、性や性教育についてどういう悩みを抱えているのかを共有し話しあってみました。

一応、主催者として作ってみました。スコーンのようなもの。食べると口内の水分が全部もってかれます!

一応、主催者として作ってみました。スコーンのようなもの。食べると口内の水分が全部もってかれます!

参加者の方が手作りの低糖質ケーキを作ってきてくれました!!う、うれしい。

参加者の方が手作りの低糖質ケーキを作ってきてくれました!!う、うれしい。

性に関するたくさんの書籍。実はこんなに出版されているんですね。

性に関するたくさんの書籍。実はこんなに出版されているんですね。

性教育の絵本まであります!

性教育の絵本まであります!

田中さんから話を聞くと、やはり日本ではまだまだ性の話はタブー視されていて、「性教育=性交教育」と誤解している大人や教育者も多いそう。実際 「過度な性教育は子供たちに大きな影響を及ぼしかねない」 といった批判が根強く、日本の性の健康教育は他国に比べて遅れているのが現状です。

 参考までに他国の性教育はどうかというと、

・スウェーデン・・性教育は1956年以降必修。

 ・フィンランド・・15歳時に学校でコンドームなどの入った小包を渡される。

 ・オランダ・・性教育が義務化されていて、5歳から教えている。世界一実践的な性教育。(北欧は性教育=愛の教育としている。誕生から死までトータル的に教えるが性の早熟化には至っていない。)

 ・アメリカ・・性教育の論議が盛ん キリスト教=純潔

 確かに日本では、性教育を性行教育と誤解している風潮はあるような気がします。本来「自分を愛し他者を大事にできいのちを大切にできる=生きるための心の教育、性の健康教育」が性教育の根本であり、性教育は人権教育とも紐づいている、と田中さん。

つまり性教育とは・・・

 ・心が生きる教育

・人格形成を豊かにする教育

・誰もが知る権利がある人権教育

 ということなのですね。

「性教育は人権教育」深い。やはり大事な教育だと思います。

「性教育は人権教育」深い。やはり大事な教育だと思います。

なぜここまで日本の性教育が先進国に比べて遅れてしまったのでしょうか?背景として、1997年に七生養護学校事件(知的障害を持つ児童に対しての性教育が不適切であると 都議会が猛反発→教員らが処罰受ける。) がおこり、ここから教育現場での性教育が消極的になっていきました。(※1)

2005年から裁判が始まり2013年に学校側勝訴の判決がでましたが、まだ先進国のように性教育は推奨されてはいないように私は感じます。

 つまり、先生たち(教育現場の内部)からは性教育がなかなか出来ないので、最近は田中さんのような助産師など外部の団体に委託して性教育を行なっている学校やPTAもあるそうです。実際、田中さんも調布市、文京区の小学校で性教育(誕生から教えるいのちの教育)を行なっています。

助産師田中佳子さん。現場を知っている人の言葉は重みが違います。

助産師田中佳子さん。現場を知っている人の言葉は重みが違います。

また、家族で食卓を囲んでいる子どもの方が性行動が遅め、というデータも出ているそう。もちろん全てのケースに当てはまらないとは思いますが、性行動を開始するのが早い子どもたちは夕食を1人でとるという子が多いそうです。(※2) 性行動開始の低年齢化は、望んでいない妊娠や人工中絶、性感染症になってしまう恐れもあり、ただ性に対する知識さえ与えていれば良いのではなく、子どもの自己肯定感や自尊感情を育てるというのがきっと大事なのでしょうね。

他にも家族で一緒に食べることのメリットについては、米国で多く研究されているようで、

 ・家族の絆が強まる

・マナーを学ぶ

・問題行動が少なくなる

・学業成績がよくなる

・摂食障害や肥満の予防になる

 などが報告されています。(※3)食卓を囲んで子供の話を聞きながら、コミュニケーションをとることで家族の絆が強まり、子供の問題行動の確率が減っていくというのは何となくですが納得がいきます。

うちも共働きで、私自身も仕事で夜出ることもあります。確かに子どものために働いている所もあるのですが、子どもでいてくれる期間って、実はほんの数年なのですよね。出来るだけ食卓は家族で囲むようにして、娘たちの話を聞いてあげたい。そう思いつつ、なかなか自分自身にも余裕がなくてそれが出来ない時もあり自己嫌悪する事も多々あり・・・。少ない時間でも、ママ(パパ)はあなたに関心があるよ、いつも気にかけているよ、見ているよ、ということをちゃんと伝えたり、態度で示したりすることが大事なのかもしれませんね。

 他にも子どもをとりまく性の問題は、性同一性障害(LGBT)や、性の低年齢化や多様化に伴い、10代の望まない妊娠、 性感染症の増加があります。例えば、性感染症のクラミジア(不妊の原因にもなる。10代で7人に1人が感染:2015年)や梅毒が若い女性で増加(10代では537人に1人が感染:2016年)(※4)しているので、やはり早いうちから正しい知識を教えるのが子どもたちの心と体を守るためにも大切です。

母として娘たちにどう教えるのがいいのか・・。

母として娘たちにどう教えるのがいいのか・・。

話をしているといつの間にか外は真っ暗。もっといろんなことを話したり、聞いてみたりしたかったですが今回はここでお開き!
当たり前ですが、家庭によってやはり親子の関係性もまちまちで、どのように子どもに教えるのがいいのかなど各々に悩みがありました。また、子どもだけではなく大人にこそ聞いてほしい情報がたくさんあり勉強になりました。性教育は性病や避妊の方法を教えるためだけのものではなく、生きることにも深く関係していて、とても大事で必要不可欠な教育だと思いました。ママだけではなく、パパや独身の人たちにも話を聞けるような企画があったらいいかも、という意見もでたのでまた何か考えて企画してみようと思います。

田中さん本当にありがとうございました!明日からまた仕事がんばろう〜っと。

※1参考:現代ビジネスHP(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/55432?page=2

※2 参考:「孤食」がまねく、性行動の低年齢化 − 現代子どもの気になる性事情 − 教育のまぐまぐ(http://education.mag2.com/seijijou/071220.html

※3 参考:Journal of Adolescent Health
https://www.jahonline.org/article/S1054-139X(05)00577-X/abstract

※4 参考:厚生労働省HP
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001dh87-att/2r9852000001dhip.pdf


助産師 田中佳子(たなかよしこ)さん
大学病院で救命救急を経験した後 助産師となる。今は産婆魂を現代に引き継ぎ、地域に根付いた活動をするため、ゲゲゲの町の助産師会を発足。妊娠〜産後、思春期〜更年期と 幅広く支援。

昨今の性の健康問題やいじめ、虐待など、子どもや大人の自己肯定感の低下を高めるために "生と性 "心の教育が必要と"いのちの現場"での気づきを活かし小中学や保護者向けに講演活動を実施している。

小中学で行なっている"いのちの授業"は講演だけでなく 体験型のワークもできるので、PTA.学校関係者の方、講演依頼は下記メールまで、

amanma.chofu@gmail.com

 ■母子ケアAmanma 主宰
https://m.facebook.com/amanma.chofu/

■ゲゲゲの町の助産師会 代表
https://m.facebook.com/gegegemw/


老伽真由美
東京都調布市在住。ハンガリー人のご主人、おませな小学生の長女と食いしん坊の保育園児の次女の四人暮らし。WEB制作会社で子供服のネットショップ、食品ブランディングの企画や運営担当をマルチにこなしつつ、地元を盛り上げる「調布企画組」のメンバーとしても活躍中。

老伽真由美
東京都調布市在住。ハンガリー人のご主人、おませな小学生の長女と食いしん坊の保育園児の次女の四人暮らし。WEB制作会社で子供服のネットショップ、食品ブランディングの企画や運営担当をマルチにこなしつつ、地元を盛り上げる「調布企画組」のメンバーとしても活躍中。