【お母さんの社会科見学】100万人の手洗いプロジェクト

 

未来の地球と子どもたちへ手から手につなぐ愛
サラヤのSDGsへ取り組み!

子どもたちが、そして地球上のすべての人が健康で幸せに暮らせる、〝持続性のある社会〟を目指すために。
私たちに身近な企業のSDGsへの取り組みを紹介します。今回は「サラヤ」の廣岡さんを訪ねました。

サラヤは1952年に創業し、伝染病が蔓延する当時の日本に、手を洗うと同時に殺菌・消毒ができる日本初の薬用せっけん液を登場させました。学校や公共施設のトイレでお馴染みの緑の薬用せっけん液です。当社はこれら商品を皮切りに、アルコール手指消毒液の発売など「日本の衛生意識」の発展とともに歩んできました。

 それから60年あまり、日本の衛生意識は高まり、サラヤの衛生商品は世界へ広がりましたが、「もっと世界の衛生環境を向上させたい」という思いから、2010年、アフリカ・ウガンダでの「100万人の手洗いプロジェクト」をスタートさせました。活動内容は、衛生関連商品の出荷額の1%をユニセフを通じて、ウガンダの母親や子どもたちへの、せっけんを使った正しい手洗いの教育と普及に役立てるというもの。簡易手洗い装置を作り、現地アンバサダーとともに、手洗いの大切さを伝えてきました。

サラヤでは2010年からアフリカ・ウガンダで衛生環境の改善と、手洗いの普及啓発に取り組んでいる

サラヤでは2010年からアフリカ・ウガンダで衛生環境の改善と、手洗いの普及啓発に取り組んでいる

活動当時のウガンダには、「手を洗う」習慣はなく、家庭はもちろん、医療現場でさえも衛生的とはいえませんでした。しかし、この活動開始後、乳児死亡率が大幅に減少。「手洗いで救える命がある」、私たちはそう確信してプロジェクトを継続しています。現在は、一部地域で手を洗うことを「サラヤする」と言ってくれるほど、この活動は現地に溶け込み、文化となりつつあるようです。そして、これから先、彼らが自らの力で暮らしの衛生環境を守っていけるよう、私たちはビジネス面でも支援を続けています。

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日本では、子育て世代のニーズに応えるべく「arau. baby」や「ヤシノミ洗剤」などを展開しています。これらの商品も、使うだけでウガンダの衛生改善や、ボルネオの環境保全に役立ち、SDGsのうたう持続可能性に配慮し、商品の開発製造から使用・廃棄まで、どの過程においても地球にやさしい商品づくりを徹底しています。だからこそ、みなさまには安心してサラヤの商品を手に取ってほしい。日本でお母さんが子どもに手洗いを教える時間が、遠い国の子どもの命を救う活動に貢献していることを、知っていてほしいと思います。

 世界のどこに生まれても、子どもの命は等しく尊く、社会全体でそれを守っていかなければなりません。ぜひ、あなたの手から、小さなSDGsを。みなさまに選ばれるサラヤであるために、これからも私たちはSDGsに力を注いでいきます。

 
お話を伺いました サラヤ株式会社 広報宣伝統括部 部長 廣岡竜也 さん

お話を伺いました
サラヤ株式会社 広報宣伝統括部 部長
廣岡竜也 さん

 

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SDGs 世界を変えるための17の目標

SDGsは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略。地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓う、持続可能な世界を実現するための17の大きな目標(上図)、さらに細かな169のターゲットから構成されています。2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載され、国連加盟193か国が、2016年~2030年の15年間で達成することを目標としています。


サラヤではこのほかにも、「病院の手洗い100%プロジェクト」、「ボルネオ環境保全プロジェクト」など、社会、地域、環境が抱えるさまざまな課題に対してプロジェクトを行っています。詳しくはこちらから

 

写真○中村 晃(インタビュー) 取材・文○笠井 美春