クジラの絵本

 

2018/08/13

坂の下にクジラがいるって!

ちょうど幼稚園の夏季保育中で、解散の頃にその話が届き、みんなで大急ぎで駆けつけました。

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最初に見たときには、浅瀬で尾びれが波に揺られていて、生きているのかな?と思っていたけれど、警察官やえのすいのお兄さんが話しているのが伝わってきて、死んでしまっているらしい、と。

その後、翌朝に様子を見に行った友だちは、まだ波打ち際にいるクジラを触ることもできたらしいのですが、私たちが行ったときには、もう浜に引き上げられていて、その姿は痛々しかった。

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みんなの話しやニュースで、クジラはシロナガスクジラの赤ちゃんで、お母さんとはぐれてしまったらしい、ということでした。

それを聞いて、あの姿を思い返すと、なおさらかわいそうになっていくのですが、私も子どもも、感動というと言葉が違うかもしれないけれど、思いがけず触れた大きな自然の一端に、とても心が動かされました。

今まであまり考えたことのなかった、遠くの海の中を、この機会に知りたくなりました。

 「ザトウクジラ」は、50年以上前にアメリカで出版された絵本で、ちょうどこの夏、日本で初翻訳されました。

「ザトウクジラ」は、50年以上前にアメリカで出版された絵本で、ちょうどこの夏、日本で初翻訳されました。

作者は、歴史や神話やノンフィクションを子どもたちに伝える作品を手がけていたそうで、同じシリーズの「コウテイペンギン」も昨年末に翻訳されています。

この絵本では、ザトウクジラの1年の行動を軸にしながら、クジラたちを取り巻く環境やその生態、子育てのことなどが描かれていますが、これがもう本当に、細やかなのにわかりやすく、興味をそそられ、想像力をかきたてるのです。

あの大きな体は、小さな小さなプランクトンを食べることでさせられていること。

そのために、おもしろい口のつくりをしていること。

呼吸しなければ死んでしまうのに、海に住んでいること。

冬になると、あたたかな赤道付近を目指して、地球の約4分の1も旅をすること。

そこでは、えさも食べずに、遊んだりパートナーを探して過ごすこと。

赤ちゃんもお母さんやお父さんと一緒に旅をすること。

嵐や、シャチや、漁師など、赤ちゃんクジラにとって、旅は危険が多いこと、etc...

日本でも人気の高いレナード・ワイスガードの絵がまた素晴らしく、大きく迫力のある生き物への畏敬の念とともに、のんびりとした遊び好きへの愛らしさもわいてきます。

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この世界には、私たちが知らないこと、知らないから想像もできないこと、しないことが、たーくさんあって、時々、こうやってその端っこがあらわれます。

大きな自然と、ほんのひと時だけど交わった、出来事でした。

 

「ザトウクジラ」
ヨハンナ・ジョンストン 作
レナード・ワイスガード 絵
こみやゆう 訳 好学社

注・文中の「坂の下」は地名です

 

 
 

『ことり文庫は、子どもの本と、ゆっくりとおだやかな時間をあつかっています。子どもの本のもつ、あたたかさややさしさや信頼というようなものを大切にしています。
鎌倉市極楽寺1-4-12
http://kotoribunko2525.wix.com/kotoribunko

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